推測1,100億ドル規模のインドの石油・ガス産業は、中央政府および州政府の財政への寄与額が約135億8,000万ドルと、貢献度がもっとも大きい産業のひとつである。国内に19ある、年間処理量が約1億6、000万トンの製油所は2か所を除き、国営企業が運営している。
| 経済白書 2006-07: |
| 2005-06年の製油所の処理量は、前年度の1億2,742万トンから2.1%増え、1億3,011万トンだった。2006年4月から6月の処理量は、1億742万トンである。 |
2007年3月までの会計年度における原油生産量は、前年度の3,219万トンから5.6%増え、3,398万トンだった。また2006年度にインドで生産された天然ガスは、315億5,000万立方メートルである。
現在のインドの石油需要は世界で第6位であるが、2010年までには韓国を抜いて、米国、中国、日本に次ぐ世界第4位のエネルギー消費国になると予測されている。
インドは石油需要量の70%近くを輸入に頼っているため、政府にとってエネルギー確保は最大の関心事となっている。それゆえ、近年ではミャンマーから中央アジアにかけて、及びアフリカにある油田、ガス田の権益の取得を試みてきた。とは言え、政府が一番に推進しているのはまだ、インドの陸上および沖合の鉱区における炭化水素の探索である。近年、炭化水素が発見されたことで、大手石油会社は堆積盆地としての可能性に注目している。
インド:世界の石油精製所
インドは石油精製所を建設するには地理的に優位な位置にあるため、インドで精製を行うことがコストの面で有効だとして、世界中から多くの企業が集まってきている。インドは、原油および石油製品の大きな市場であるだけでなく、中国など需要が大きい国にも隣接している。さらに、西アジアからも容易に原油を運んでくることができる。
5月に鉄鋼王L.N.ミッタル氏は、バティンダにあるヒンダスタン石油(Hindustan Petroleum Corporation - HPCL)の製油所の株式49%を取得することを許可された。これにより、インドの製油所との提携を模索している他社の動きが加速する可能性がある。その中には、世界最大手の石油会社であるサウジ・アラムコ(Saudi Aramco)、ケアン・エナジー(Cairn Energy)、エクソンモービル、ペトロブラス(Petrobras)、シェル、中国石油(China Petro - CNPC)などが含まれている。
インドを燃料輸出大国にするために、政府は今後5年間で製油量を62%増やし、1日当たり482万バレルにする計画を立てている。2012年までに国営の製油所が1日当たりの処理量を50%増の106万バレルにし、残りを民間企業が引き受ける予定だ。
- インド石油(Indian Oil Corp - IOC)は、今後5年間で138億ドルを投じ、年間原油処理量を6,020万トンから7,670万トンに拡大する計画を立てている。
- 石油・天然ガス公社(Oil and Natural Gas Corp - ONGC)は、今後4年から5年の間に製油ビジネスに165億ドルを投じ、2009-10年までに製油量を4,550万トンにまで増やす計画。
- バラット石油(Bharat Petroleum Corp Ltd - BPCL)は、年間製油量750万トンのコチ製油所に4億9,280万ドルを投じた。
- ヒンドスタン石油は、2010年8月までにヴィシャカパトナムの製油複合施設の1日当たりの処理量を30万バレルにまで増やすために、44億3,000万米ドルを投じるにあたって戦略的パートナーを探している
- リライアンス・ペトロリアム(Reliance Petroleum Ltd - RPL)社は、60億ドルを投じ、グジャラート州ジャムナガールに新たな製油所とポリプロピレン製造プラントを建設中である。