インドの港湾セクターは急増する対外貿易を背景に順調な航行を続けている。2006年の世界貿易量に対するインドのシェアは1.5%となり、2004年の1.1%から上昇した。インドの国際貿易の主役は海運セクターで、海上輸送を通じて全貨物の95%を取り扱うと同時に全収益の70%を計上している。
インドは、ヨーロッパ大陸と極東を結ぶ東西貿易ルートとして戦略上重要な位置にあり、7,517 kmの海岸線に12の主要港と187の中小港が点在する国である。全貨物の約3/4を処理する主要港は、2006-07年度の貨物取扱量が4億6,384万トン(mt)と前年度の4億2,356万トンに比べて9.51%増と記録的な伸びを見せた。コンテナ輸送量についても、2006年までの5年間が13.6%増、2006-07年度が17.85%増と驚異的に増加している。
- 2006-07年度のムンバイ・ポート・トラスト社の貨物取扱量は設立以来初めて、5,000万トンを超えた。同年度の貨物取扱量は5,236万トンで、2005-06年度の4,419万トンに比べ18.48%増という驚異的な伸びを見せた。
- コチン・ポート・トラスト社の年間貨物取扱量は、過去最高の1,531万トンを記録し、2005-06年度の1,388万トンに比べて10.28%増となった
- 2006-07年度のジャワハルラル・ネール港(ムンバイ)のコンテナ輸送取扱量は330万TEU(TEUは20フィートコンテナの数を指す)と3万TEUを超え、2005-06年度の267万TEUに比べて23.6%増を記録した
- 少なくともヴィシャカパトナム港、コルカタ港、ムンバイ港、チェンナイ港、カンドラ港の5つの港の貨物取扱量については、前会計年度(2006 -2007)に5,000万トン台を超えている
- 2006-07年のインドの港における貨物の標準取扱期間は約3.5日で、1996-97年の8.5日から大幅に短縮された
主要港の貨物取扱量は年々増加しており、今年度第1四半期(2007-08年4-6月期)は1億2,309万トンと前年同期の1億771万トンに比べて14.28%増という記録的な伸びを見せた。
政府のイニシアティブ
インド政府は、港が単なる貿易の玄関口からグローバルな物流運送ネットワークを持つ複合施設へと進化したことに着目し、港の役割を再定義しようとしている。
- 港湾運営事業の全分野を民間セクターに開放
- 港・波止場の建設やメンテナンス作業、それに付随する支援サービスを提供するプロジェクト(埠頭の運営やメンテナンス、作業車の荷物積み下ろし作業など)については、海外直接投資(FDI)を100%まで認可
- 港湾サービスを提供する民間業者の選定時は民間競争入札を実施
- 港湾サービスを提供する民間業者に対しては、今ある港湾資産を最高30年まで貸し出すことを許可
- 独立系の関税決定機関、主要港関税局(TAMP)を設立、各港における関税率を設定および管理
- 2007-08年度の港湾整備予算を3億3,000万ドルに拡大、2006-07年度の1億7,500万ドルに比べて88.57%増額
- 10年間に渡って海運セクターの総合的な開発を行う「全国海運セクター開発計画」を開始、推定投資総額127億ドルを投じて276のプロジェクトを実施。7,900万ドルを民間投資を通じて調達予定